ドイツで生まれ、日本で40年以上愛され、語り継がれている名作モモは、東大生が小学生の時に読んで感銘を受けた本としても常に上位にランクインしています。
これほどまでに、日本人に愛され語り継がれるモモとはどんな物語で、その魅力は何でしょうか?
今回は、名作「モモ」について紹介していきたいと思います。
「モモ」とは
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モモは、ドイツの作家であるミヒャエル・エンデにより1973年に発表された児童文学作品です。
1974年にはドイツ児童文学賞を受賞しています。
発行部数は、一位はドイツ、2位は日本で、ドイツの名作でありながら日本においても人気の作品の一つです。
女優の小泉今日子さんがファンであったり、ドラマ35歳の少女ではももの言葉が何度か登場していることからも日本人には馴染みの作品であることが伺われます。
「モモ」のあらすじ
不思議な少女モモは10歳ぐらいの年齢で、いつも裸足でボロボロの服を着ています。
施設から逃げてきて今は円形劇場の廃墟に住んでいます。
不憫に思った住人たちは、モモの面倒を見ることになりました。
モモは話を聴くのがとても上手で、モモと話しているとみんな幸せな気分になります。
いつの間にかモモは住人にとって欠かすことのできない存在になっていたのです。
ある時、灰色の男たちがやってきます。
男たちは時間を節約するのに時間貯蓄銀行に時間を預けることを提案し、住人たちは時間を預けてしまいます。
ただ時間を預けてからというもの、みんな心の余裕を失くし、不満やイライラするようになりました。
モモはそのことに気づき抗議するのですが、灰色の男たちに目をつけられてしまいます。
モモは時間を取り戻せるのでしょうか?
後は実際に読んでももの世界を味わってみて下さい。
「モモ」の対象年齢は?
では、モモは何歳ぐらいから読むことができるのでしょうか?
私の中では大人でも楽しめる本と捉えているので、低学年、中学年で内容まで理解するにはなかなか難しいと思います。
もし低学年や中学年の子供が読むのであれば、親が音読してあげるなどのサポートが必要になるでしょう。
小学校高学年であれば問題ないと思うので、対象年齢は、11歳以上ではないかと思います。
「モモ」がなぜおすすめなのか
モモがおすすめする理由として、二つに分けて説明したいと思います。
時間の大切さを教えてくれる
一つ目は、時間の大切さを教えてくれることです。
時間を奪われた住人たちは、まるで現代社会の私たちのように1分1秒忙しく過ごすことになります。
ただそれでは生きていても楽しくないですよね。
人生には余裕をもって話をしたり、のんびり過ごす時間も大事です。
子供の時にはどんなことをしていたか改めて思い出すのもいいかもしれませんね。
人生に役立つ名言が多い
もう一つは、ももの作品にでてくる名言です。
子供の時に読んで気づかない言葉でも、大人になると心に訴えかける言葉はあるものです。
私が好きな名言を二つ紹介します。
もも名言1
一度に道路ぜんぶのことを考えてはいかん、わかるかな?つぎの一歩のことだけ、つぎのひと呼吸のことだけ、つぎのひとはきのことだけ考えるんだ。いつもただつぎのことだけな。
※一度に全部しようとすると途中で挫折してしまう。それならひとつづつでも確実に行ったほうが良い。
ひとつづつでも達成できる可能性は上がっていくのだから・・・
勉強、スポーツ、仕事などすべてのことに応用できる名言です。
もも名言2
人間はじぶんの時間をどうするかは、じぶんできめなくてはならないからだよ。だから時間をぬすまれないよう守ることだって自分でやらなければならない。
※最近は、スマホでいろいろな情報が手に入ります。それに伴ってスマホ依存が問題になっているようです。
スマホは上手に使えばためになることもありますが、大半は時間の無駄になってしまうことが多いです。
そうならないためにできるだけスマホは使わないこともまた必要です。
そのほかゲーム、テレビなど時間を奪われるものはたくさんあるでしょう。
できれば自分を成長させることに時間を使いたいものです。
まとめ
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モモは、時間の大切さを改めて考える機会になる作品です。
児童文学ではありますが、時間に追われて生活している現代の大人にゆとりの大切さや子供のころ持っていた感情を改めて思い出してほしいので、機会があればぜひ読んでみてください。