小学校低学年に人気のエルマーシリーズの魅力や特徴とは?
Last Updated on 2024年4月6日 by toshi
児童作品の名作といえば、エルマーの冒険シリーズです。
アメリカでは1948年に、日本では1963年に刊行され、幼年童話の最高峰とも呼ばれている名作ですが、古い作品なので、もしかするとまだ読んだことがないという方もいらっしゃるかもしれませんね。
今回は、エルマーの冒険シリーズについて、その魅力やあらすじなどを紹介していきたいと思います。
エルマーの冒険とは
エルマーの冒険は、大人になったら飛行機で空を飛ぶという夢を持っていた9歳の少年が、雨の日に助けた年老いた猫に頼まれ、1人動物島で野生の動物たちに捕まった竜の子供を助けに行く物語です。
仲間を思う気持ちや知恵を使うことの大切さを教えてくれたり、ハラハラする展開に思わず物語へ引き込まれてしまいます。
なので、ぜひ小学校中学年までには読んでほしい児童文学作品の一つです。
作者は、ニューヨーク生まれのルース・スタイルス・ガレットさん、挿絵は、義理のお母さんのルース・クリスマン・ガレットさんによるもので、細かいところまで丁寧に描きながらも、ユーモア溢れる魅力的なエルマーや竜、猛獣たちの挿絵が物語を一層楽しく盛り上げてくれます。
さらに、英語版の文字の大きさや書体を決めたのは、夫のピーターさんだそうで、この本はまさに家族総出で取り組まれた大作と言えます。
エルマーの冒険によって、作者はアメリカで最も優れた児童文学作品に与えられる「ニューベリーショー」を受賞しています。
エルマーの冒険あらすじ
9歳の少年エルマーが、1人動物島で野生の動物たちと関わっていくことから物語がスタートします。
物語の見所としてはエルマーと動物の会話のやり取りg挙げられます。
おかしなしゃべり方をするネズミや噂好きのイノシシなど、動物も人間のような個性を持った動物たちが面白く、物語の世界に思わずひき込まれてしまいます。
エルマーと動物たちのやり取りに注目して読んでください。
また、エルマーのリュックの中身には、チューインガム、輪ゴム、箱、黒いゴム長靴、磁石、ブラストチューブ入り歯磨き、虫眼鏡六つなど色々なアイテムがあり、それをどのように使うか想像しながら読んでみるとより一層面白いです。
もし 読み聞かせする場合は、その点に注意して子供に読み聞かせしてあげると、子供はより深く物語の世界感を楽しめると思います。
最後に、見開きに描かれたみかん島と動物島の地図には、エルマーが冒険した場所やエルマーの足取りが細かく描かれています。
地図を見ながらお話を読み進めていくと、よりエルマーと一緒に冒険しているような臨場感が味わえるでしょう。
お話の途中で、また1章ごとに地図をじっくりみながら読み聞かせすると、子供はより楽しめると思います。
エルマーとりゅう
エルマーの冒険の続編 エルマーとりゅうは、怪我をしていた竜を何とかして助けたいと年老いた猫に頼まれます。
エルマーは色々な動物たちをなんとかやり込めて、無事に動物島から龍の子供を助け出したエルマー。
エルマーとりゅうは、助けた竜の背中に乗って空を飛んで家に帰ります。
動物島から脱出した後は、カナリヤ島で探索を手伝い、竜の故郷で家族を救出する中盤までの冒険が、エルマーとりゅうで描かれています。
エルマーと16匹のりゅう
エルマーと16匹のりゅうの簡単なあらすじを紹介します。
エルマーと別れたりゅうは、家族のいる場所「そらいろのこうげん」へ帰ります。
すると、本来は近づいてくるはずのない人間たちが、竜の家族を捕まえようとしています。
困ったりゅうはエルマーに助けを求めます。
そこで、エルマーシリーズは完結します。
エルマーの冒険シリーズの対象年齢は?
エルマーのシリーズの日本語版の対象年齢は、5歳からになっています。
ただ、実際に内容まで理解できる年齢は、おそらく小学生中学年ぐらいの、10歳前後かと思います。
対象年齢5歳となっていますが、 実際は5歳だと小学校低学年の子供達なので、自分で読むのは難しいと思います。
なので、初めは大人が読み聞かせ するのが良いと思います。 気をつけたいのはエルマーシリーズは、最初から順番に読んでいかないと内容がわからなくなってしまうので、是非1冊めから読んでみてください。
エルマーの冒険は英語版もある
エルマーの冒険の原作、マイファーザーズ ドラゴンは、1948年にアメリカで出版されて以来 70年もの間世界中で多くの子供たちを虜にしている児童文学です。
対象年齢は、4歳から8歳で、だいたい日本語版と同じです。
原作のタイトルは、マイファーザーズ ドラゴンで、直訳で僕の父さんの竜です。
タイトルが表してるように、エルマーの子供が、お父さんから聞いた子供の頃の大冒険を誰かに話しているような文章です。
英語版は子供にはなかなか難しいと思いますが、簡単な英語が多いので、もし英会話など習っている場合は、親子で一緒に読んでみるといいかもしれません。