小学生におすすめ 君たちはどう生きるかあらすじ 感想・まとめ

Last Updated on 2024年3月24日 by toshi

君たちはどう生きるかとは

 

君たちはどう生きるかは、岩波書店から1982年11月16日出版された吉野源三郎さんによる著書です。 この本では、人間の生きざまについて書かれており、どう生きてゆこうか考えたり、どう生きてゆくのが正しいのかと迷ったりするのは人間の証拠であると、著者の吉野さんは本書を通じて教えてくれます。 本書の中で印象に残ったのは、いじめ問題です。貧富の差でさえ学校ではいじめにつながることが、本書でははっきりと描かれています。 大人の中には、いじめられている側にも原因があるという人がいますが、貧困は誰かが悪いわけではありません。 いじめは学校だけの問題ではなく、家庭内や職場でも起こりうる問題です。本書を通じて、今一度いじめとは何なのかを考えさせられる本です。ちなみに、現代版の君たちはどう生きるかは、ポプラ社からも出ています。岩波書店版の方が少し難しいと感じる方は、ポプラ社の方が文字が大きく、振り仮名もついているので、読みやすいと思います。

 

君たちはどう生きるかの対象年齢は?

君たちはどう生きるかの対象年齢は、おおよそ10歳から12歳ぐらいで、小学校中学年ぐらいから読めるのではないかと思います

 

君たちはどう生きるか要約・あらすじ

 

君たちはどう生きるかでは、15歳の少年が様々な悩みに直面し、乗り越えていく姿が描かれています。母親と二人暮らしをしているコペル君こと、本田准一は、学校や社会に対して感じた疑問や発見をおじさんに聞かせます。おじさんの言葉は悩める コペル君を導き、心を成長させてくれます。 おじさんはそうしたコペル君との会話をノートへとつづっていきます。 それはいつかコペル君に見せたいと考えてのことです。

この本の特徴は、コペル君とおじさんの何気ないやり取りの中に行けるための大切なヒントが散りばめられ、読んだ人に考える力を与えてくれる本だと思います。

 

君たちはどう生きるかの要点

 

君たちはどう生きるかのどの辺りを注意して読めばいいかのポイントを書いていきたいと思います。

 

いじめについて考えるきっかけになる

まずは、いじめについて深く考えることができることです。 君たちはどう生きるかでは、いじめ問題は出てきます。浦河君は貧乏という理由だけでいじめの対象となっていたのですが、貧富の差でさえ学校ではいじめにつながることが本書でははっきりと描かれています。 大人の中にはいじめられている側にも原因があるという人がいますが、貧困は誰かが悪いわけではありません。 浦河君をいじめる山口君のことを許せないという理由で、北見君は彼を殴ってしまいます。 このエピソードはいじめというのは、傍観者にも責任があると感じさせてくれる話です。 信じられないことに浦川君は自分をいじめていた山口君を庇います。 浦川君からはおとなしいだけではない強さと優しさが学べます。 いじめは学校だけど問題ではありません。家庭内や職場でも起こりうる問題です。本書を通じて、今一度いじめとは何なのかを考えてみることをおすすめします。

 

コペル君の生き方が道しるべになる

君たちはどう生きるかの魅力の一つは、コペル君が人間としてまだまだ未完成だということです。 コペル君はものすごく 何かに秀でた少年ではありませんし、 喧嘩が強いわけでもなく、クラスの中心的人物ではありません。

だからこそ、読者は自分のことのようにコペル君の気持ちを感じることができるのではないでしょうか。コペル君は友人の北見君を守ると約束しましたが、いざ北見君が暴力を振るわれる姿を見たら怖くて逃げてしまいました。 本来ならコペル君の行動は責められるべきことなのかもしれませんが、もし自分がコペル君だったらと考えると、彼を責めることはできなくなってしまいます。 罪悪感に悩むコペル君におじさんの言葉が響きます。 コペル君はおじさんの言葉で救われるのです。

コペル君が人間らしいからこそ親近感を感じさせてくれるのですね。

そんな、悩むコペル君を様々な言葉で導くおじさんですが、 導かれているのはコペル君だけではありません。 読者もまたおじさんの言葉によって人生の悩みと向き合えるのです。 おじさんは甘やかしたり、優しい言葉だけを投げかけているわけではありません。時には、コペル君の行動を間違っていると表明したり、突き放すようなこともノートに書いています。それはコペルくんが、自分で読んだ時に自分で成長できるようにするためのものです。 誰かに教えてもらう答えではありません。 悩み、傷つき、落ち込みながら答えを発見できるのです。コペル君に対するアドバイスが綴られたノートは、読者の悩みや不安にも寄り添ってくれるノートなのです。君たちはどう生きるかは、人間にとって何が一番大切なのか、どう生きるべきなのかを教えてくれる哲学的な一冊でもあります。

 

君たちはどう生きるかまとめ

 


君達はどう生きるかは、まるで読んだ人が主人公になったような気持ちになれる本です。 思春期では、友達やクラスの問題に悩んだり、誰かの行動に傷つき時には自身の無力さを嘆いたりするでしょう。 本書では、コペル君とおじさんのやり取りを通じて、生きることとは何か、どう生きることが正しいのかを自分で考えるきっかけをくれます。その点を考えながらぜひ読んでほしい良書です。

また、漫画 君たちはどう生きるかは、小学校中学年ぐらいでも読めるので、原書が難しい方はまずこちらから読んでみることをおすすめします。

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